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ある雨の夜に・・・第13話

ついに最終回です。次の話も考えてますが、まだ出来上がってないというw






まもなくアリカちゃんの部屋を調べてみると、白骨化した死体が発見された。
専門家によるとおよそ12歳前後の少女の骨らしい。


死体は一冊の本を持っていた。
不思議な事に、その本は死後数十年以上経過した死体と共に出てきたにも関わらず、
ホコリを被っている以外はほとんど破損していなかった。
僕はその本の内容を特別に見せてもらった。


その本は日記のようだった。
12歳になったら家族みんなで誕生日パーティーがしたい。
学校に行って友達を作って、みんなで旅行に出かけてみたい。
大きくなったら、お友達をお家に招いてお泊り会をしたい。


その本には夢が書いてあった。
それは昨夜見た彼女の思い出だった。

そして日記の最後のページには、色褪せた古い紙に、
真新しい字で昨夜の出来事が書かれていた。




孝之から聞いて知った事だが、彼女に怒られて咄嗟にふたをしたあのカメラは、
どうやら録画を停止するのを忘れていたらしく、
あの後もバッテリーが切れるまで音声だけを取り続けていたらしい。

カメラを再生してみると、そこにはボロボロの屋敷で雨の中に立ち、
誰もいない空間に向かって話しかける僕達の姿が映っていた。
そこにあの子の声は録音されていなかった・・・。


そして孝之がレンズを掃除するためにふたを外したあの部屋は、
少し汚れているものの、僕達が泊まったあの部屋のように、
カメラの中でも綺麗なままだった。


警察の話では、
僕達がいなかった間の3日間は例年では有り得ない大雨が続いていたらしい。

そして僕達がいたあの部屋は、
ボロボロになった屋敷の中で唯一屋根も壁も床も破損していない、
雨漏りのない綺麗な部屋だったという。




僕は幽霊を信じない。
これからも幽霊は信じないだろうし、幽霊を見たという人の話も信じないと思う。

僕はあの子と話したあの夜の出来事を忘れない。
眠る直前に、確かに聴いたあの子の声を・・・。


「・・・・・・・・・ありがとう」

                        ~Fin~
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