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恋愛お題ったー

ツイッターでそういうのがありましてね。
お題が3つ出てきて、そのワードを使った話を書け的なやつなんスよ。
不定期でたまに考えてやってみようかなと。

今回はこれ。

riderさんは「深夜の密室」で登場人物が「嫉妬する」、
「足音」という単語を使ったお話を考えて下さい。



プルルルルル。
プルルルルル。
プルルルルル。

電話が鳴っている。時刻は深夜0時。
表示を見るまでもない。かけてきている相手は分かってる。

あいつだ。
合コンで知り合ったあいつ。
大した興味もなかったけど、みんなやってるからと連絡先を交換した。
それが全ての始まりだった。

毎日毎日、電話をしてきては無言で切る。
私が怒ると、電話の向こうで嬉しそうに笑って切る。

私がバイトしてるファミレスに来て、何も注文せずにずっとこっちを見てる。
店長に言って追い出してもらってからも、店の外でずっとこっちを見てる。

どこで知ったのか、私の家の前にいたこともあった。
郵便受けの中を荒らされたり、臭いティッシュを大量に入れられたり。

一度は警察に連絡しようとしたけど、
逆恨みでなにをされるかと思ったら怖くてできなかった。

ここ数日、あいつの姿は見ない。
バイト先でも、玄関先でも。
ただ、電話だけは毎日決まって深夜0時にかかってくる。

それだけだ。
それも、無視しているとそのうち鳴り止む。
気持ち悪いけど、もう少し我慢したらきっと諦めるはずだ。

そんなことを思っていると、電話が鳴り止んだ。
良かった。今日はもうかかってこない。これで安心して寝られる。
そう思った時だった。

プルルルルル。

私「えっ!?」

思わず声が出た。
いつもなら、2度目の電話はない。
0時に1度だけかけてきて、出なければそれでおしまいだ。
なのになぜ・・・。

プルルルルル。

電話が鳴り続ける。
心臓の鼓動が早くなり、頬を汗がしたたり落ちた。
手の震えも止まらない。

プルルルルル。
プルルルルル。
・・・・・・。

時間にすれば、30秒と経っていないだろう。
しかし、私には電話の鳴る時間がひどく長いように感じた。
ようやく鳴り終わった。これでもう終わりのはずだ。
きっと・・・。

コツ・・・コツ・・・コツ・・・。

足音が聞こえる。
その足音は、段々と近づいてくる。

コツ・・・コツ・・・コツ・・・。

それは、私が住むアパートの階段を、誰かが上がってくる足音だった。

こんな時間に上がってくる人などいない。
隣は年老いた老夫婦だけで、いつも9時過ぎには寝ているし、
反対側の家族もこの時間はもう寝ている。

コツ・・・コツ・・・コツ・・・。

私は、震える手を無理矢理押さえつけて、必死に願った。
足音が家の前で止まらないように。

コツ・・・コツ・・・コツ・・・。

・・・足音が止まった。私の玄関の前で。

コンコンコン。

玄関のドアがノックされる。
1度ノックされるたびに、体が恐怖で跳ねた。

コンコンコン。
男「真奈美ー?」
私「・・・え?」

玄関先から聞こえてきた声。
バイト先の友達の声だった。

私「男君?」
男「おお、起きてるじゃん!なんだー電話出ろよーw」

慌てて電話の着信履歴を見る。
2件とも、男君からのものだった。

ハ、ハハ・・・。
一気に体の緊張が解けて、笑いがこみ上げる。
手の震えもすっかり止まっていた。

男「おーい、真奈美ー?」
私「あ、ごめーん今開けるー!」

ドアを開け、彼を部屋の中に入れる。
実をいうと、私は今日、体調が悪くなりバイトを休んだのだ。
彼はそれを心配して、バイト帰りに家まできてくれたらしい。

小一時間ほど話し、私の無事を確認すると、彼は家に帰った。
明日、また遊びに来てくれると約束して。

時刻は深夜1時半。
彼が帰った途端、急激に眠気がやってきた。
そろそろ寝ようかな、と思った時、

プルルルルル。

私「?」

再び電話が鳴った。こんな時間に?
彼が何か言い忘れたのかと思い、私は電話に出た。

私「はい?」
男「・・・・・・」
私「もしもし?」
男「・・・裏切り者

ハッとなった。
それはあいつからの電話だった。

男「裏切り者」

あいつはもう1度、同じ言葉を言った。
次の瞬間、私は乱暴に受話器を置いた。
そしてすぐに玄関に行き、鍵とチェーンをかけた。

彼が出て行ったのはほんの数分前。
それで電話がかかってきたのだから、あいつはすぐ近くにいるのだ。
きっと、私の部屋をどこかで見張っているに違いない。

念のため、窓の鍵も全て閉めて回った。
私の部屋は2階。あいつなら、どうにかして窓までやってくるかもしれない。

キッチンに行き、包丁を取ってきて、部屋に戻って布団を頭から被った。

怖い。
怖い怖い怖い怖い怖い。

手に持った包丁をさらに力強く握り締めた時、ふいに部屋の電気が消えた。



その日、ニュースである事件が報道された。
とある密室のアパートで、2人の男女の遺体が発見されたというニュースだった。
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